TOB用語集
TOBとM&Aを読むための用語を、制度・価格・手続きなどに分けて解説します。
価格
将来のフリーキャッシュフローを割引率で現在価値へ換算し、事業価値や株式価値を求める評価手法。
解説を読む
資金調達
買収資金の相当部分を借入れで調達し、対象会社の将来キャッシュフローや資産を返済の重要な裏付けとする買収手法。
スキーム
対象会社の経営陣が買収者側として参加し、スポンサーや金融機関とともに自社の株式を取得して支配権を得る取引。
企業へ出資して経営改善や再編を行い、一定期間後の売却や再上場で回収を目指す投資ファンド。
特定の取引目的のために設立される法人で、買収、資産管理、資金調達の受け皿として利用される。
制度
不特定かつ多数の者へ公告で株券等の売却を勧誘し、取引所金融商品市場外で買い付ける手続き。
買付条件
TOBの開始、成立、決済などの前提として、許認可取得や重要な事象が起きないことなどを定めた条件。
公開買付価格が、発表前の株価や一定期間の平均株価に対してどれだけ上乗せされているかを示す割合。
応募株数が買付予定数の下限などの条件を満たし、公開買付者が予定どおり買付けを行う状態。
応募株数が下限に届かないなど、公開買付届出書の条件を満たさず買付けが行われない状態。
株主資本コストと負債コストを資本構成に応じて加重平均した資本コスト。
株主
経営方針、資本政策、ガバナンス改善について会社側に積極的な提言を行う株主。
企業グループの一部事業を切り出し、売却、独立、共同出資などを行う再編。
少数株主
支配株主が少数株主の株式を個別同意なしに金銭対価で取得し、株主から退出させる手続きの総称。
ガバナンス
買収契約締結後の一定期間、対象会社がより良い買収提案を積極的に探すことを認める契約条項。
会社の支配権を取得できる株式に、少数持分より高い価値を認める上乗せ分。
買収後の統合によって、単独経営時を上回る売上増加やコスト削減などが生じる効果。
TOB成立後などに、残った少数株主から株式を取得し、対象会社を完全子会社化または非公開化する手続き。
公開買付価格が発表前の市場株価を下回るTOB。
先物、オプション、スワップなどを通じて、株価変動に連動する経済的損益を持つ状態。
株式の支配持分を取得して経営権を得る買収の総称。
企業価値や株式価値を売上、利益、EBITDAなどで割った評価倍率。
第三者算定機関などが、提示された取引条件や価格が財務的見地から公正かについて示す意見。
ある事業の価値を最も高められる所有者は誰か、という事業ポートフォリオ上の考え方。
対象会社が望ましくない買収へ対抗するため、友好的な買い手候補として招く第三者。
他の買い手候補からより良い提案が出る可能性を確かめ、取引条件の妥当性を検証する手続き。
買収者と重要な利害を共通にしない一般株主の過半数の支持を、M&A成立の前提とする条件。
M&Aの法的手続き、契約、開示、利益相反管理などについて助言する法律専門家。
短期売買を主目的とせず、取引関係や長期保有方針から継続保有が見込まれる株主の通称。
上限付きTOBで応募数が買付予定数を超えたとき、応募株数に応じて買付数を比例配分する方法。
開示
対象会社がTOBに対する賛否、応募推奨の有無、判断理由を開示する書類。
手続き
TOBが不成立・撤回となった場合や、上限超過で買い付けられなかった場合に応募者へ株券等を戻すこと。
保有する株式などについて、公開買付者の提示条件に従いTOBへの売却を申し込む株主。
大株主などが、保有株式をTOBに応募することを買付者と事前に約束する契約。
応募株主が公開買付期間中に、TOBへの応募を取り消す手続き。
業績
企業が売上や利益の見通しを従来予想より引き下げること。
株式等売渡請求や株式併合などで対価に異議がある株主が、裁判所へ公正な価格の決定を求める手続き。
公開買付価格や取引条件について、買付者と対象会社側が提案と回答を重ねる交渉過程。
会社の事業に関する権利義務の全部または一部を、別会社へ包括的に承継させる組織再編。
将来受け取るキャッシュフローを現在価値へ換算するために用いる利率。
大量保有報告制度で、保有株券等の数と発行済株式等を法定の算式に当てはめて求める割合。
一社または複数の株式会社が、保有株式を新設する完全親会社へ移し、その傘下に入る組織再編。
算定機関が、複数の評価手法や前提を用いて対象会社の株式価値を算定した書面。
ある株式会社が他の株式会社を完全子会社とし、その株主へ親会社株式や金銭などを交付する組織再編。
原則として議決権の90%以上を持つ特別支配株主が、残る株主全員へ株式の売渡しを請求できる会社法上の制度。
複数の株式をまとめて少ない株数にする会社法上の手続き。
一定の要件を満たす株主が、取締役選任、定款変更、剰余金処分などを株主総会の議題・議案として請求すること。
ある会社の議決権を親会社が実質的に100%保有する状態へ移行させること。
上場制度
上場廃止基準に該当するおそれがあると取引所が判断した株式を、投資者へ周知するための指定。
一定規模の株式取得、合併、会社分割、共同株式移転、事業譲受けなどを実行前に公正取引委員会へ届け出る制度。
共同して株券等を取得・譲渡し、または議決権などを合意して行使する関係にある者として、保有割合を合算される者。
一定の買付けで株券等所有割合が法定基準を超える場合などに、公開買付けの方法を求める規制。
DCF法で、明示的な予測期間より後に事業が生み出す価値をまとめて表したもの。
成立したTOBについて、応募株式の譲渡と買付代金の支払いを開始する日。
公開買付期間終了後に公表される、応募数、買付数、成立の成否、買付後所有割合などの情報。
公開買付者が、法令上認められる事由に基づいて開始済みのTOBを取りやめること。
TOBで買付者が株主に提示する1株あたりの買付価格。
公開買付期間中に、公開買付者が1株当たりの買付価格を当初条件より高く変更すること。
同じ種類の株券等について、公開買付けの買付条件を原則として均一にする規律。
公開買付者がTOBの開始時に、買付期間、価格、予定数などの主要条件を公表する法定公告。
株主がTOBに応募できる期間。買付者は開始日と終了日を明示し、条件変更時には延長されることがある。
当初設定した公開買付期間の終了日を後ろへ延ばすこと。
TOBを実施し、株主に株式などの売却を勧誘して買い付ける主体。
公開買付者から委託を受け、応募受付や決済などの実務を扱う金融商品取引業者。
法令上認められる撤回事由が生じ、公開買付者がTOBを撤回するときに提出する法定書類。
公開買付者が提出する法定開示書類で、買付目的、価格、期間、買付予定数、資金調達などが記載される。
提出済みの公開買付届出書に変更や訂正が生じたとき、公開買付者が提出する法定書類。
公開買付期間の終了後に、応募数、買付数、成立の成否などの結果を記載して提出する法定書類。
MBOと支配株主による従属会社の買収を中心に、公正な手続きの考え方を示した経済産業省の指針。
利益相反のあるM&Aで、取引条件と意思決定過程の公正さを高めるために講じる複数の手続き。
MBOや支配株主による買収で、買い手と対象会社の意思決定者の利害が恒常的に重なりやすい状態。
複数の会社が法的に一つの会社へ統合され、消滅会社の権利義務を存続会社または新設会社が承継する組織再編。
上場株式の終値や一定期間の平均株価を基礎に株式価値を評価する手法。
親会社や、近親者などの保有分も含めて上場会社の議決権の過半数を支配する者として取引所規則で定義される株主。
将来の売上、利益、投資、資金繰りなどを数値化した経営計画。
会社が事業を構成する資産、契約、負債などを選んで他社へ譲渡する取引。
株主名簿上の名義人とは別に、株式の経済的利益や議決権行使の実質を持つ投資家。
発行会社の事業活動に重大な変更や影響を及ぼす一定の提案行為として、大量保有報告制度で定められるもの。
貸借対照表上の資産と負債を基礎に、必要な時価修正を行って株式価値を求める方法。
支配株主や経営陣の意思だけで一般株主が不当に不利益を受けないよう、手続きと権利を確保する考え方。
取引所での株式の上場資格がなくなり、市場での通常売買が終了すること。
あらかじめ定めた条件で会社の新株発行または自己株式交付を受けられる権利。
親会社と、その連結子会社に当たる会社の株式がともに上場している状態。
純粋な投資収益以外に、取引関係の維持・強化などを目的として企業が保有する株式。
上場廃止が決定した株式について、廃止前の売買期間を設けて投資者へ周知するための指定。
新株予約権や転換権の行使によって将来普通株式へ変わり得る権利を、株式数に換算したもの。
公開買付けの対象となる種類の株券等について、対象となる保有者全体へ売却機会を示す義務。
一定の支配水準に達する公開買付けで、応募された株券等の全部を買い付けることを求める規律。
先行するTOBと競合して、別の買付者が同じ対象会社の株式へ公開買付けを実施すること。
先行する買収提案に対し、別の買い手が価格や条件の異なる買収案を提示すること。
対象会社が意見表明報告書で行った質問に対し、公開買付者が回答する法定書類。
公開買付けの対象となる株式などを発行している会社。
株主が保有株式を証券会社や他の市場参加者へ一定期間貸し出す取引。
上場株券等の株券等保有割合が5%を超えた場合に原則提出する報告書で、保有割合、保有目的、共同保有者などを確認できる。
特定の第三者へ新株や新株予約権を割り当てて資金を調達する方法。
大量保有者の保有割合が短期間に大きく低下した場合、譲渡先や対価の追加開示が求められる制度上の区分。
株式併合などで1株未満となった端数をまとめて売却し、株主へ金銭を分配する手続き。
対象会社取締役会の賛同を得ずに進められる買収を指す従来の呼び方。
対象会社の取締役会の賛同を得ずに行う買収。
利益相反のあるMBOや親会社による買収などで、取引条件の公正性を検討するために設置される独立委員会。
特別委員会が、取引目的、条件、手続き、一般株主への公正性についてまとめる最終意見。
一定の金融機関や機関投資家が要件を満たす場合に、大量保有報告の頻度や期限について特例を受ける制度。
対象会社や特別委員会へ、価値算定、交渉、取引構造などの助言を行う買付者から独立した専門家。
会社や支配株主から独立した立場で、経営監督と一般株主の利益保護を担う社外取締役。
まずTOBで株式を取得し、その後に株式併合などで残存株主を整理して完全子会社化する買収手法。
会社の支配権取得を目的として、買収者が対象会社へ価格、手法、資金、経営方針などを示す提案。
特定の大規模買付けへ対し、情報と検討時間の確保や対抗措置を定める仕組み。
公開買付期間中に、価格、期間、予定数などの買付条件を変更すること。
公開買付者がTOBで買い付ける予定の株券等の数で、下限、上限、上限なしなどの条件を含む。
TOB成立に必要な最低応募株数。応募株数が下限に届かない場合、買付けが行われないことがある。
TOBで買付者が買い付ける株数の上限。応募株数が上限を超えると、按分比例で買い付けられることがある。
上場会社の株式を取引所で売買できない状態へ移し、限られた株主のもとで経営すること。
市場で容易に売買できないことを理由に、株式価値から一定額を差し引く考え方。
応募された株式の全部ではなく、設定した買付予定数の上限までを取得するTOB。
公開買付期間中に、公開買付者や一定の関係者がTOBによらず対象株券等を買い付けることを原則として禁じる規律。
大量保有報告書の提出後、株券等保有割合が1%以上増減した場合や重要事項が変わった場合に提出する書類。
大量保有報告書で、純投資、政策投資、経営参加、重要提案行為等など株式を保有する目的を説明する項目。
競争法上の承認など一定の前提条件が整った後にTOBを開始する予定だと、実施前に公表するもの。
取引に関与する者の立場が複数あり、一方の利益を優先すると他方の利益が損なわれる可能性がある状態。
M&Aの買い手側への参加、応募契約、役職継続などにより、取引判断へ特別な利害を持つ取締役。
事業内容や規模が似た上場会社の評価倍率を対象会社へ当てはめる株式価値算定手法。
過去の類似M&Aで使われた取引倍率やプレミアムを参考に対象会社の価値を評価する手法。
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