検証済みTOB事例

インベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人のTOB・MBO事例:IRE IOJ、MAR IOJ(インベスコ・グループ)(2021-06-18公表・2021年収録)

インベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人に対するスポンサーTOBは22,750円で成立し、5,727,676口が応募した。スターウッド案件とは買付者も期間も異なり、下限4,761,794口を超えてスポンサー側が65.07%を確保した別個の公開買付けである。

主要条件

対象会社 インベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人 3298
買付者 IRE IOJ、MAR IOJ(インベスコ・グループ) インベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人←IRE IOJ、MAR IOJ(インベスコ・グループ)
TOB価格 22,750円 比較基準株価: 22,530円
プレミアム +0.98% market_close
公開買付期間 2021-06-18 - 2021-07-27 代理人不掲載
最終進捗 成立(一次資料で結果確認) 2021-07-28 / IRE IOJ合同会社及びMAR IOJ合同会社による本投資法人投資口に対する公開買付けの結果に関するお知らせ

TOB応募の確認事項

案件の読み方

条件メモ

買付価格は22,750円、比較基準株価は22,530円です。

プレミアムは+0.98%で、分類は低プレミアムです。

公開買付期間は2021-06-18 - 2021-07-27、進行状況は終了として整理しています。

最終進捗は成立(一次資料で結果確認)、最終イベントは2021-07-28の「IRE IOJ合同会社及びMAR IOJ合同会社による本投資法人投資口に対する公開買付けの結果に関するお知らせ」です。

確認ポイント

  • 低プレミアム案件では、対象会社の賛同理由、応募推奨の有無、少数株主が応募しない選択肢を取り得るかを確認する。
  • インベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人とIRE IOJ、MAR IOJ(インベスコ・グループ)の資本関係、応募契約、買付予定数の下限・上限、成立後の上場維持または非公開化方針を確認する。
  • 最終判断では速報だけでなく、対象会社の意見表明、公開買付届出書、訂正届出書、結果公表を確認する。

一次資料に基づく案件別分析

結論

インベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人に対するスポンサーTOBは22,750円で成立し、5,727,676口が応募した。スターウッド案件とは買付者も期間も異なり、下限4,761,794口を超えてスポンサー側が65.07%を確保した別個の公開買付けである。

確認した事実

  1. f1125-setting 確認済み 買付者はIRE IOJ、MAR IOJ(インベスコ・グループ)、対象はインベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人である。スターウッドによる敵対的TOBに対し、既存スポンサーのインベスコ・グループがホワイトナイトとして競り勝った上場REITの非公開化である。

  2. f1125-terms 確認済み 最終買付価格は22,750円、公開買付期間は2021-06-18から2021-07-27までで、買付予定数の下限は4,761,794口とされた。

  3. f1125-opinion 確認済み 対象投資法人はスポンサーの運用実績、資金調達の確実性、スターウッド提案を上回る22,750円を評価して賛同・応募推奨した。

  4. f1125-strategy 確認済み スポンサー側の提案は先行するスターウッド案への対抗策であり、運用会社との関係が深い買付者との公正な手続確保も論点となった。

  5. f1125-premium 確認済み 22,750円は公表前価格22,530円に対して0.98%、3か月平均20,474円に対して11.12%だった。

  6. f1125-process 確認済み 22,750円は直前終値22,530円への上乗せが0.98%にとどまる一方、3か月平均20,474円には11.12%のプレミアムだった。

  7. f1125-result 確認済み 応募5,727,676口が下限4,761,794口を超え、買付者らの議決権所有割合は65.07%となった。買付け後の所有状況は65.07%である。

背景

本件は先行するスターウッドの同意なき提案への対抗取引だった。インベスコは対象投資法人の資産運用会社を担い、物件運用を熟知する一方、スポンサーという関連当事者でもあるため、ホワイトナイトであることだけで公正性が保証されるわけではない。

スポンサー側は22,500円の予告を経て22,750円を提示し、スターウッドの最終22,500円を250円上回った。加えて借入金の借換え、税務上の導管性、非公開化後の運用体制を説明し、価格と実行確実性の双方で比較優位を作った。

なぜこの取引が選ばれたか

22,750円の直前終値22,530円に対する上乗せは0.98%だが、その株価は既に二つの提案を織り込んでいた。3か月平均20,474円との比較では11.12%であり、平時の価格と競争後の価格を分けると条件の意味が理解しやすい。

応募は下限を965,882口超えたものの全投資口には届かなかった。買付者らは65.07%を得て投資口併合を計画し、非応募者も22,750円相当で金銭化する設計とした。投資法人特有の退出手続について独立委員会が検討した点も重要である。

プレミアムの読み方

22,750円の直前終値22,530円に対する上乗せは0.98%だが、その株価は既に二つの提案を織り込んでいた。3か月平均20,474円との比較では11.12%であり、平時の価格と競争後の価格を分けると条件の意味が理解しやすい。スターウッドの最終22,500円を250円上回る対抗価格と、下限を965,882口超えた応募結果を合わせると、競争の最終局面で必要だった差額が見える。

少数株主の論点

応募は下限を965,882口超えたものの全投資口には届かなかった。買付者らは65.07%を得て投資口併合を計画し、非応募者も22,750円相当で金銭化する設計とした。投資法人特有の退出手続について独立委員会が検討した点も重要である。応募しなかった投資主も投資口併合で22,750円相当へ金銭化される計画だったため、REITの運用継続を選ぶ余地はスポンサー案成立時点で狭まった。

結果の評価

スポンサーTOBは成立し、その後の上場廃止へ進んだ。これは応募不足で終わったスターウッドTOBの結果を覆すのではなく、競争を経て選ばれた別提案が成立したという経過である。運用成績と借換え負担は非公開化後に検証すべきである。

確認できない点・限界

本件資料から読めるのはスポンサー案22,750円、応募5,727,676口、65.07%取得と上場廃止方針までである。非公開化資金の調達条件、LTV、保有物件の売却価格、NOIとNAVの推移は検証しておらず、REIT投資主の事後リターンは算定していない。

資料一覧

このTOBの位置づけ

案件タイプ

本件は先行するスターウッドの同意なき提案への対抗取引だった。インベスコは対象投資法人の資産運用会社を担い、物件運用を熟知する一方、スポンサーという関連当事者でもあるため、ホワイトナイトであることだけで公正性が保証されるわけではない。

スポンサー側は22,500円の予告を経て22,750円を提示し、スターウッドの最終22,500円を250円上回った。加えて借入金の借換え、税務上の導管性、非公開化後の運用体制を説明し、価格と実行確実性の双方で比較優位を作った。

読みどころ

22,750円の直前終値22,530円に対する上乗せは0.98%だが、その株価は既に二つの提案を織り込んでいた。3か月平均20,474円との比較では11.12%であり、平時の価格と競争後の価格を分けると条件の意味が理解しやすい。

応募は下限を965,882口超えたものの全投資口には届かなかった。買付者らは65.07%を得て投資口併合を計画し、非応募者も22,750円相当で金銭化する設計とした。投資法人特有の退出手続について独立委員会が検討した点も重要である。

22,750円の直前終値22,530円に対する上乗せは0.98%だが、その株価は既に二つの提案を織り込んでいた。3か月平均20,474円との比較では11.12%であり、平時の価格と競争後の価格を分けると条件の意味が理解しやすい。スターウッドの最終22,500円を250円上回る対抗価格と、下限を965,882口超えた応募結果を合わせると、競争の最終局面で必要だった差額が見える。

応募は下限を965,882口超えたものの全投資口には届かなかった。買付者らは65.07%を得て投資口併合を計画し、非応募者も22,750円相当で金銭化する設計とした。投資法人特有の退出手続について独立委員会が検討した点も重要である。応募しなかった投資主も投資口併合で22,750円相当へ金銭化される計画だったため、REITの運用継続を選ぶ余地はスポンサー案成立時点で狭まった。

会社IR、法定開示、取引所開示などを案件単位で照合しています。一次資料は2件、確認日は2026-07-15です。

条件と進捗

開始種別開始

案件区分TOB

スケジュール終了

応募期間2021-06-18 - 2021-07-27

イベント数2

上場・手続き上場方針不掲載

100株損益不掲載

3か月プレミアム+11.12%