東海東京証券
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買付価格は4,350円、比較基準株価は3,750円です。
プレミアムは+16.00%で、分類は標準的プレミアムです。
公開買付期間は2021-02-08 - 2021-03-23、進行状況は終了として整理しています。
最終進捗は成立(一次資料で結果確認)、最終イベントは2021-03-24の「名古屋木材株式会社株式に対する公開買付報告書」です。
名古屋木材のMBOは、縮小する住宅木材市場から、不動産活用と収益管理を軸に事業を組み替えるための非公開化だった。4,350円の直前日比プレミアムは16.00%にとどまるが、3か月平均比では27.87%である。応募323,498株を集め、関係者合計86.98%まで到達したため、非公開化の実行可能性は十分に確保された。
f1050-structure 確認済み Nホールディングスは名古屋木材社長の丹羽耕太郎氏が99.95%を出資して設立した買付会社で、丹羽氏が取引後も経営を続けるMBOだった。全株取得と非公開化を目的とし、買付予定数の上限は設けられなかった。
f1050-business 確認済み 木材・建材卸売は新設住宅着工戸数の減少と住宅コスト低廉化の影響を受け、分譲住宅・分譲マンション事業も不採算だった。一方、収益の柱だった賃貸不動産には専任管理部門がなく、有効活用と修繕の余地が残っていた。
f1050-financing 確認済み 取引資金は岡崎信用金庫から上限32億6,000万円を借り入れる計画で、取得株式に加え、非公開化後は名古屋木材の上場株式と不動産も担保に供し、名古屋木材を連帯保証人とする条件だった。
f1050-negotiation 確認済み 買付者の初回提案3,800円に対し、対象会社側は増額を要請した。買付者は4,100円へ引き上げ、特別委員会等の意見を受けた対象会社が4,350円を求め、最終的にその金額で合意した。
f1050-price 確認済み 4,350円は直前終値3,750円に16.00%、1か月平均3,583円に21.41%、3か月平均3,402円に27.87%、6か月平均3,068円に41.79%を加えた価格だった。対象会社側算定は市場株価法3,068円から3,750円、DCF法3,398円から5,014円で、フェアネス・オピニオンは取得していない。
f1050-terms 確認済み 買付期間は2021年2月8日から3月23日までで、下限247,300株は非公開化の特別決議に必要な水準かつ利害関係者を除く株主の過半数、いわゆるマジョリティ・オブ・マイノリティを上回るよう設計された。
f1050-result 確認済み 応募323,498株は下限247,300株を上回り、全応募株式が取得された。買付者と特別関係者を合わせた買付け後の所有割合は86.98%となり、残余株式は株式併合等で整理する方針だった。
本業の木材・建材卸売には住宅着工減少という構造的な逆風があり、周辺の分譲事業は赤字だった。他方で賃貸不動産は収益源なのに専任管理部門を欠いていた。案件の核心は、木材会社を単に縮小することではなく、営業採算を立て直しながら保有不動産と物流拠点を能動的に運用する会社へ変える点にある。
非公開化後の資金構造にも注意が要る。買収借入の担保・保証を最終的に対象会社の資産と信用力へ寄せる設計なので、上場維持費の削減だけで価値が生まれるわけではない。不動産の有効活用や粗利改善が借入負担を上回る成果を出せるかが、MBO後の実質的な成否を左右する。
四半期業績や株価を意識しながら不採算事業の撤退、組織再編、倉庫改修を同時に行うと、短期費用が先に表れる。丹羽氏が経営責任と資本リスクを引き受ける形へ移すことで、部門ごとの営業慣行を改め、不動産投資の優先順位を一つの意思決定系統で決める合理性はあった。
下限を単なる3分の2確保だけでなくマジョリティ・オブ・マイノリティを上回る水準に置いたことは、経営者買収の利益相反に対する重要な安全弁だった。経営者側の応募だけで成立させず、一般株主の一定の賛同を必要とする数量条件が取引の正当性を補っている。
見かけ上の16.00%は低めだが、株価が直前に上昇していたため、観測期間を延ばすと3か月27.87%、6か月41.79%になる。3,800円から4,350円への550円増額と、DCFレンジ中央値を上回る着地は交渉の成果である。ただしDCF上限5,014円には届かず、フェアネス・オピニオンもないので、不動産価値まで十分反映した最高値とまでは評価できない。
株主の選択は、木材需要の縮小と買収借入を抱える再編に残るか、流動性の限られる名証二部株を現金化するかだった。短期プレミアムだけなら物足りなさが残る一方、長期平均との比較、実際の増額交渉、少数株主過半数を必要とする下限を合わせて見れば、退出条件には一定の手続的・価格的裏付けがあった。
応募数は下限を約7.6万株上回り、関係者合計86.98%となった。90%には届かなかったため株式売渡請求だけで完結する水準ではないが、株式併合の特別決議を進めるには十分である。結果は、一般株主が価格を一様に高いと見たことまでは示さないものの、非公開化を妨げないだけの支持が集まったことを示す。
本分析は開始時の公開買付届出書と結果報告書に基づく。株式併合の完了、借入条件の最終形、担保実行可能性、非公開化後の不動産収益や木材卸売の採算改善は追跡していない。DCFの詳細前提と個別不動産の鑑定価値も公開資料だけでは再計算できない。
本業の木材・建材卸売には住宅着工減少という構造的な逆風があり、周辺の分譲事業は赤字だった。他方で賃貸不動産は収益源なのに専任管理部門を欠いていた。案件の核心は、木材会社を単に縮小することではなく、営業採算を立て直しながら保有不動産と物流拠点を能動的に運用する会社へ変える点にある。
非公開化後の資金構造にも注意が要る。買収借入の担保・保証を最終的に対象会社の資産と信用力へ寄せる設計なので、上場維持費の削減だけで価値が生まれるわけではない。不動産の有効活用や粗利改善が借入負担を上回る成果を出せるかが、MBO後の実質的な成否を左右する。
四半期業績や株価を意識しながら不採算事業の撤退、組織再編、倉庫改修を同時に行うと、短期費用が先に表れる。丹羽氏が経営責任と資本リスクを引き受ける形へ移すことで、部門ごとの営業慣行を改め、不動産投資の優先順位を一つの意思決定系統で決める合理性はあった。
下限を単なる3分の2確保だけでなくマジョリティ・オブ・マイノリティを上回る水準に置いたことは、経営者買収の利益相反に対する重要な安全弁だった。経営者側の応募だけで成立させず、一般株主の一定の賛同を必要とする数量条件が取引の正当性を補っている。
見かけ上の16.00%は低めだが、株価が直前に上昇していたため、観測期間を延ばすと3か月27.87%、6か月41.79%になる。3,800円から4,350円への550円増額と、DCFレンジ中央値を上回る着地は交渉の成果である。ただしDCF上限5,014円には届かず、フェアネス・オピニオンもないので、不動産価値まで十分反映した最高値とまでは評価できない。
株主の選択は、木材需要の縮小と買収借入を抱える再編に残るか、流動性の限られる名証二部株を現金化するかだった。短期プレミアムだけなら物足りなさが残る一方、長期平均との比較、実際の増額交渉、少数株主過半数を必要とする下限を合わせて見れば、退出条件には一定の手続的・価格的裏付けがあった。
会社IR、法定開示、取引所開示などを案件単位で照合しています。一次資料は2件、確認日は2026-07-15です。
開始種別MBO
案件区分TOB
スケジュール終了
応募期間2021-02-08 - 2021-03-23
イベント数2
上場・手続き上場方針不掲載
100株損益不掲載
3か月プレミアム+27.87%