検証済みTOB事例

マルマンのTOB・MBO事例:マルマンコリア(2018-02-14公表・2018年収録)

マルマンのTOBは非公開化ではなく、マルマンコリア側の共同保有を32.63%から51.00%へ引き上げる上限付き支配権取得だった。295円は直前終値201円比46.77%と高い上乗せで、応募5,756,200株が上限を大幅に超えたため3,165,000株だけを比例配分で取得した。成立後も上場を残す点が完全買収案件と異なる。

主要条件

対象会社 マルマン 7834
買付者 マルマンコリア マルマン←マルマンコリア
TOB価格 買付代金は約9億3300万円 比較基準株価: 201円
プレミアム +46.77% M&A Online企業別TOB一覧のプレミアム
公開買付期間 2018-02-15 - 2018-03-29 公開買付代理人: 三田証券株式会社
最終進捗 成立(応募5,756,200株を上限按分し3,165,000株取得、公開買付者グループ所有割合51.00%・上場維持) 2018-03-30 / マルマン株式会社株券等に対する公開買付報告書

TOB応募の確認事項

案件の読み方

条件メモ

買付価格は買付代金は約9億3300万円、比較基準株価は201円です。

プレミアムは+46.77%で、分類は高プレミアムです。

公開買付期間は2018-02-15 - 2018-03-29、進行状況は終了として整理しています。

最終進捗は成立(応募5,756,200株を上限按分し3,165,000株取得、公開買付者グループ所有割合51.00%・上場維持)、最終イベントは2018-03-30の「マルマン株式会社株券等に対する公開買付報告書」です。

確認ポイント

  • 高プレミアム案件では、競合提案、完全子会社化の必要性、シナジー説明、スクイーズアウト予定の有無を確認する。
  • マルマンとマルマンコリアの資本関係、応募契約、買付予定数の下限・上限、成立後の上場維持または非公開化方針を確認する。
  • 最終判断では速報だけでなく、対象会社の意見表明、公開買付届出書、訂正届出書、結果公表を確認する。

一次資料に基づく案件別分析

結論

マルマンのTOBは非公開化ではなく、マルマンコリア側の共同保有を32.63%から51.00%へ引き上げる上限付き支配権取得だった。295円は直前終値201円比46.77%と高い上乗せで、応募5,756,200株が上限を大幅に超えたため3,165,000株だけを比例配分で取得した。成立後も上場を残す点が完全買収案件と異なる。

確認した事実

  1. f66-structure 確認済み マルマンコリアとMAKはTOB前にマルマン株式を合計5,621,400株、32.63%保有し、上場を維持しながらグループ所有割合を51.00%にする目的で買付けを行った。

  2. f66-price 確認済み 買付価格295円は公表前営業日終値201円に46.77%、直近3か月平均212円に39.15%のプレミアムを加えた価格だった。

  3. f66-terms 確認済み 期間は2018年2月15日から3月29日までの30営業日で、下限を設けず、買付後のグループ所有割合が51.00%となる3,165,000株を上限とした。

  4. f66-result 確認済み 応募は5,756,200株で上限を超えたため、あん分比例により3,165,000株だけが取得された。

  5. f66-ownership 確認済み 買付後、公開買付者らの保有数は合計8,786,400株、グループ所有割合は51.00%となった。

  6. f66-confirmation 確認済み 2019年の対象会社意見表明報告書も、2018年TOBで3,165,000株を追加取得し、公開買付者らが8,786,400株、51.00%を保有した経緯を記録している。

背景

公開買付者らは既に32.63%を保有し、経営陣との人的関係もある主要株主だった。今回の狙いは全株取得ではなく、安定株主として過半数を確保することに限定された。そのため、買付数は必要な3,165,000株で打ち止めにし、上場会社としての流通株式を残す設計が採られた。

下限がないため、応募が少なくても応募分は取得できる一方、上限超過時は各応募株主の売却株数が削減される。完全子会社化型でよくある「3分の2未満なら全て不買い」とは逆で、確実に持分を積み増しつつ、過半数を超えて市場流動性を必要以上に減らさない仕組みだった。

なぜこの取引が選ばれたか

295円は直前終値比46.77%、1か月平均217円比35.94%、3か月平均212円比39.15%だった。高いプレミアムは応募を強く促し、上限の約1.82倍が集まった。支配権取得に必要な数量を確実に確保する価格としては有効だったが、全応募を受け入れる価格提示ではなかった点に注意が要る。

実際の取得3,165,000株は計画上限と一致し、共同保有は狙いどおり51.00%となった。応募超過は市場からの売却需要が強かった証拠だが、取得数量の成功と株主全員が希望数を売れたかは別問題である。後年の公式資料も同じ取得数と比率を再確認しており、結果の整合性は高い。

プレミアムの読み方

基準は2018年2月13日終値201円で、公式プレミアム46.77%を採用する。従来の39.81%は資料上の主要比較値と一致しないため置き換える。3か月平均212円比39.15%は中期値として別に保存し、上場維持型かつ上限付きという価格の文脈も併記しなければならない。

少数株主の論点

応募者は295円で市場価格を上回る売却機会を得たが、応募総数が上限を超えたため希望株数の全ては売れなかった。非取得分は上場株として保有・市場売却を続けられる。これは上場廃止型の強制現金化とは違い、プレミアムの魅力と比例配分リスクを同時に考える必要がある案件である。

結果の評価

公開買付者グループは過半数51.00%を予定どおり確保し、支配権取得の直接目標を達成した。上場は維持され、少数株主は統合後の企業価値へ参加できた一方、経営支配は公開買付者側へ明確に移った。TOBの成否は成功だが、その後のゴルフ事業再構築の成果まで同じ資料から評価することはできない。

確認できない点・限界

2018年公開買付報告書のEDINET直リンクは法定縦覧期間経過で現在404のため、文書ID付きのEDINET保存コピーを案内し、2019年の対象会社公式報告で取得数と51.00%を相互確認した。比例配分による株主別の実売却率や、TOB後の株価推移は本分析に含めていない。

資料一覧

このTOBの位置づけ

案件タイプ

公開買付者らは既に32.63%を保有し、経営陣との人的関係もある主要株主だった。今回の狙いは全株取得ではなく、安定株主として過半数を確保することに限定された。そのため、買付数は必要な3,165,000株で打ち止めにし、上場会社としての流通株式を残す設計が採られた。

下限がないため、応募が少なくても応募分は取得できる一方、上限超過時は各応募株主の売却株数が削減される。完全子会社化型でよくある「3分の2未満なら全て不買い」とは逆で、確実に持分を積み増しつつ、過半数を超えて市場流動性を必要以上に減らさない仕組みだった。

読みどころ

295円は直前終値比46.77%、1か月平均217円比35.94%、3か月平均212円比39.15%だった。高いプレミアムは応募を強く促し、上限の約1.82倍が集まった。支配権取得に必要な数量を確実に確保する価格としては有効だったが、全応募を受け入れる価格提示ではなかった点に注意が要る。

実際の取得3,165,000株は計画上限と一致し、共同保有は狙いどおり51.00%となった。応募超過は市場からの売却需要が強かった証拠だが、取得数量の成功と株主全員が希望数を売れたかは別問題である。後年の公式資料も同じ取得数と比率を再確認しており、結果の整合性は高い。

基準は2018年2月13日終値201円で、公式プレミアム46.77%を採用する。従来の39.81%は資料上の主要比較値と一致しないため置き換える。3か月平均212円比39.15%は中期値として別に保存し、上場維持型かつ上限付きという価格の文脈も併記しなければならない。

応募者は295円で市場価格を上回る売却機会を得たが、応募総数が上限を超えたため希望株数の全ては売れなかった。非取得分は上場株として保有・市場売却を続けられる。これは上場廃止型の強制現金化とは違い、プレミアムの魅力と比例配分リスクを同時に考える必要がある案件である。

会社IR、法定開示、取引所開示などを案件単位で照合しています。一次資料は2件、確認日は2026-07-16です。

条件と進捗

開始種別開始

案件区分TOB

スケジュール終了

応募期間2018-02-15 - 2018-03-29

イベント数2

上場・手続き上場維持

100株損益不掲載

3か月プレミアム+39.15%