検証済みTOB事例

FCMのTOB・MBO事例:アスパラントグループSPC5号(2018-12-12公表・第二回)

FCM第二回TOBは、第一回で古河電工の支配株を3,050円で取得した後、一般株主へ4,200円を提示して非公開化を仕上げる段階だった。651,439株を全て買い、アスパラントグループSPC5号の所有割合は93.44%へ上昇した。第一回と第二回の価格・対象株主・役割を分けることが不可欠である。

主要条件

対象会社 FCM 5758
買付者 アスパラントグループSPC5号 FCM←アスパラントグループSPC5号
TOB価格 買付代金は約28億6000万円 比較基準株価: 3,600円
プレミアム +16.67% official_start_announcement_previous_close
公開買付期間 2018-12-12 - 2019-01-30 代理人不掲載
最終進捗 成立(一次資料で結果確認) 2019-01-31 / FCM株式会社株式に対する第二回公開買付けの結果に関するお知らせ

TOB応募の確認事項

案件の読み方

条件メモ

買付価格は買付代金は約28億6000万円、比較基準株価は3,600円です。

プレミアムは+16.67%で、分類は標準的プレミアムです。

公開買付期間は2018-12-12 - 2019-01-30、進行状況は終了として整理しています。

最終進捗は成立(一次資料で結果確認)、最終イベントは2019-01-31の「FCM株式会社株式に対する第二回公開買付けの結果に関するお知らせ」です。

確認ポイント

  • FCMとアスパラントグループSPC5号の資本関係、応募契約、買付予定数の下限・上限、成立後の上場維持または非公開化方針を確認する。
  • 最終判断では速報だけでなく、対象会社の意見表明、公開買付届出書、訂正届出書、結果公表を確認する。

一次資料に基づく案件別分析

結論

FCM第二回TOBは、第一回で古河電工の支配株を3,050円で取得した後、一般株主へ4,200円を提示して非公開化を仕上げる段階だった。651,439株を全て買い、アスパラントグループSPC5号の所有割合は93.44%へ上昇した。第一回と第二回の価格・対象株主・役割を分けることが不可欠である。

確認した事実

  1. f29-start-position 確認済み アスパラントグループSPC5号は第一回TOBでFCM株式940,600株、所有割合55.21%を取得した後、残存株主向けの第二回TOBを開始した。

  2. f29-price 確認済み 第二回価格4,200円は第一回公表直前の2018年10月30日終値3,600円に16.7%、過去3か月平均3,510円に19.7%のプレミアムを加えた価格だった。

  3. f29-terms 確認済み 第二回公開買付期間は2018年12月12日から2019年1月30日までの30営業日で、取得可能最大数763,133株を掲げたが、上限・下限はいずれも設定されなかった。

  4. f29-result 確認済み 第二回には651,439株の応募があり、上限がないため応募株式の全てを買い付けた。

  5. f29-outcome 確認済み 第二回後の公開買付者の所有割合は93.44%となり、残る株主を整理してFCMを完全子会社化し、JASDAQ上場を廃止する方針が維持された。

背景

第一回は古河電工から過半数持分を移すカーブアウトで、第二回はその他の株主に退出機会を提供するものだった。ファンドは既に55.21%を確保していたため、第二回に成立下限を置かず、応募分を全て取得する形でも非公開化へ向けて持分を積み上げられた。

FCMはめっき技術や電線加工を持つ一方、研究開発と工場移転を含む設備投資に中長期資金が必要だった。上場を維持したまま短期利益への影響を受けるより、ファンド支援の下で非公開化し、投資判断を機動化するという事業上の説明がなされた。

なぜこの取引が選ばれたか

4,200円は第一回3,050円より1,150円、37.7%高い。古河電工から支配株を割安に取得した分を一般株主向けプレミアムへ配分し、二回合計の買収原価を管理する設計だった。第二回価格だけでなく、二段階全体で誰がどの価格を受けたかを見る必要がある。

第二回には上限を置かなかったため、応募過多でもあん分せず全て買える。下限も不要だったのは第一回で支配権を確保済みだからである。残存株を可能な限りTOBで集め、未応募分だけを後続スクイーズアウトで処理する効率的な仕上げだった。

プレミアムの読み方

4,200円は終値3,600円比16.7%、1か月平均3,530円比19.0%、3か月平均3,510円比19.7%、6か月平均3,468円比21.1%のプレミアムである。一般的な高プレミアム案件ほど大きくないが、第一回価格より37.7%高く、一般株主向け価格として明確に区別された。

少数株主の論点

一般株主には4,200円で全応募株を売れる機会があり、第一回3,050円へ早く応募した場合との差は大きかった。第二回に応募しなくても、その後の完全子会社化手続で同額基準の金銭交付を受ける予定だったため、上場株主として長期保有を続ける選択肢は残らなかった。

結果の評価

最大取得可能763,133株のうち651,439株、約85.4%が応募し、公開買付者単独で93.44%を確保した。残存株は約6.6%に縮小し、スクイーズアウトを進める支配力は十分である。第一回から続くカーブアウトと非公開化は、第二回結果で実質的に完成段階へ入った。

確認できない点・限界

結果資料は未応募株主の理由や後続株式併合の個別支払実績を示さない。本分析は第二回終了時点の所有割合と公表方針から、完全子会社化の実現可能性を評価している。

このTOBの位置づけ

案件タイプ

第一回は古河電工から過半数持分を移すカーブアウトで、第二回はその他の株主に退出機会を提供するものだった。ファンドは既に55.21%を確保していたため、第二回に成立下限を置かず、応募分を全て取得する形でも非公開化へ向けて持分を積み上げられた。

FCMはめっき技術や電線加工を持つ一方、研究開発と工場移転を含む設備投資に中長期資金が必要だった。上場を維持したまま短期利益への影響を受けるより、ファンド支援の下で非公開化し、投資判断を機動化するという事業上の説明がなされた。

読みどころ

4,200円は第一回3,050円より1,150円、37.7%高い。古河電工から支配株を割安に取得した分を一般株主向けプレミアムへ配分し、二回合計の買収原価を管理する設計だった。第二回価格だけでなく、二段階全体で誰がどの価格を受けたかを見る必要がある。

第二回には上限を置かなかったため、応募過多でもあん分せず全て買える。下限も不要だったのは第一回で支配権を確保済みだからである。残存株を可能な限りTOBで集め、未応募分だけを後続スクイーズアウトで処理する効率的な仕上げだった。

4,200円は終値3,600円比16.7%、1か月平均3,530円比19.0%、3か月平均3,510円比19.7%、6か月平均3,468円比21.1%のプレミアムである。一般的な高プレミアム案件ほど大きくないが、第一回価格より37.7%高く、一般株主向け価格として明確に区別された。

一般株主には4,200円で全応募株を売れる機会があり、第一回3,050円へ早く応募した場合との差は大きかった。第二回に応募しなくても、その後の完全子会社化手続で同額基準の金銭交付を受ける予定だったため、上場株主として長期保有を続ける選択肢は残らなかった。

会社IR、法定開示、取引所開示などを案件単位で照合しています。一次資料は2件、確認日は2026-07-16です。

条件と進捗

開始種別開始

案件区分TOB

スケジュール終了

応募期間2018-12-12 - 2019-01-30

イベント数2

上場・手続き上場方針不掲載

100株損益不掲載

3か月プレミアム+19.66%