検証済みTOB事例

みんなのウェディングのTOB・MBO事例:クックパッド(2015-04-21公表・2015年収録)

みんなのウェディングへのTOBは、クックパッドが2,047,000株を取得し、穐田誉輝氏の保有分と議決権契約を合わせて39.95%で実質支配を得たデジタルメディア提携である。過半数株式ではなく取締役派遣と契約を組み合わせた連結化が特徴だった。

主要条件

対象会社 みんなのウェディング 3685
買付者 クックパッド みんなのウェディング←クックパッド
TOB価格 1,400円 比較基準株価: 874円
プレミアム +60.18% market_close_before_announcement
公開買付期間 2015-04-22 - 2015-05-25 代理人不掲載
最終進捗 成立(一次資料で結果確認) 2015-05-26 / みんなのウェディングの株券等に対する公開買付報告書

TOB応募の確認事項

案件の読み方

条件メモ

買付価格は1,400円、比較基準株価は874円です。

プレミアムは+60.18%で、分類は高プレミアムです。

公開買付期間は2015-04-22 - 2015-05-25、進行状況は終了として整理しています。

最終進捗は成立(一次資料で結果確認)、最終イベントは2015-05-26の「みんなのウェディングの株券等に対する公開買付報告書」です。

確認ポイント

  • 高プレミアム案件では、競合提案、完全子会社化の必要性、シナジー説明、スクイーズアウト予定の有無を確認する。
  • みんなのウェディングとクックパッドの資本関係、応募契約、買付予定数の下限・上限、成立後の上場維持または非公開化方針を確認する。
  • 最終判断では速報だけでなく、対象会社の意見表明、公開買付届出書、訂正届出書、結果公表を確認する。

一次資料に基づく案件別分析

結論

みんなのウェディングへのTOBは、クックパッドが2,047,000株を取得し、穐田誉輝氏の保有分と議決権契約を合わせて39.95%で実質支配を得たデジタルメディア提携である。過半数株式ではなく取締役派遣と契約を組み合わせた連結化が特徴だった。

確認した事実

  1. f200-purpose 確認済み クックパッドは、ユーザー獲得、コンテンツ、スマートデバイス開発、経営ノウハウを共有し、みんなのウェディングをIFRS上の連結子会社とするためTOBを実施した。

  2. f200-structure 確認済み 穐田誉輝氏は保有1,000,000株を応募せず議決権をクックパッドの指示で行使し、グロービスとディー・エヌ・エーは計2,773,300株の応募契約を結んだ。

  3. f200-terms 確認済み 買付価格は1株1,400円、期間は2015年4月22日から5月25日までの20営業日で、下限1,544,178株、上限2,047,000株だった。

  4. f200-price 確認済み 1,400円は公表前営業日終値874円に60.18%、直近3か月平均876円に59.82%のプレミアムを加えた。

  5. f200-result 確認済み 3,431,178株の応募に対し上限2,047,000株を比例配分で取得し、穐田氏保有分を含む買付け後所有割合は39.95%となった。

  6. f200-outcome 確認済み クックパッドは取締役派遣と穐田氏との株主間契約を通じてみんなのウェディングを実質支配・連結子会社化し、同社の上場は維持する方針だった。

背景

両社は料理と結婚という生活イベント領域でユーザー投稿型サービスを運営し、検索流入、コンテンツ品質、スマートフォン開発、広告・送客の能力を共有できた。クックパッドの大規模ユーザー基盤を結婚式場選びへ接続する構想に事業上の接点があった。

当時クックパッド代表執行役の穐田氏は対象会社13.13%株主でもあり、買付者と個人の利害が交差していた。穐田氏を交渉と決議から外し、保有株を応募せず議決権指示に従う契約を結ぶことで、連結支配の基礎と利益相反管理を同時に作った。

なぜこの取引が選ばれたか

下限1,544,178株は穐田氏分と合わせて三分の一超に達する水準、上限2,047,000株は合計40%を意識した。応募契約だけで上限超過が見込まれ、実際に3,431,178株が集まったため比例配分となり、資本投入額を限定した。

価値創出は相互送客だけでなく、UX改善、モバイル技術、法令遵守、経営管理の強化を含む。上場を残したため、対象会社固有の株主は成長成果を受け取れる一方、親会社のサービス戦略に従属して独立した提携先を選びにくくなる可能性がある。

プレミアムの読み方

1,400円は前日終値比60.18%、3か月平均比59.82%で、参照期間にかかわらず約60%の厚い上乗せだった。応募が上限を138万株超えたことも価格の強さを示すが、比例配分で全量売却できないため実現利益は保有株数ごとに異なった。

少数株主の論点

売却希望株主は一部を高値で換金し、残株で統合後の価値に参加した。大口応募契約先も比例配分の対象となる一方、穐田氏は全株を保有して議決権を買付者へ委ねたため、経済持分と支配権の所在がずれる構造を理解する必要があった。

結果の評価

クックパッドは狙った上限株数を取得し、39.95%と取締役過半数派遣で連結化する計画を実行可能にした。成果は会員数、式場送客、モバイル利用率、広告収入、顧客獲得費で検証し、資本関係がプロダクト改善へ転化したかを評価すべきである。

確認できない点・限界

本稿は公開買付届出書と結果報告書に基づき、成立後の役員選任、実際の連結判定、両サービスの統合、その後の資本関係変化は追っていない。1,400円のDCF前提と穐田氏の経済的利害も独自には再算定していない。

このTOBの位置づけ

案件タイプ

両社は料理と結婚という生活イベント領域でユーザー投稿型サービスを運営し、検索流入、コンテンツ品質、スマートフォン開発、広告・送客の能力を共有できた。クックパッドの大規模ユーザー基盤を結婚式場選びへ接続する構想に事業上の接点があった。

当時クックパッド代表執行役の穐田氏は対象会社13.13%株主でもあり、買付者と個人の利害が交差していた。穐田氏を交渉と決議から外し、保有株を応募せず議決権指示に従う契約を結ぶことで、連結支配の基礎と利益相反管理を同時に作った。

読みどころ

下限1,544,178株は穐田氏分と合わせて三分の一超に達する水準、上限2,047,000株は合計40%を意識した。応募契約だけで上限超過が見込まれ、実際に3,431,178株が集まったため比例配分となり、資本投入額を限定した。

価値創出は相互送客だけでなく、UX改善、モバイル技術、法令遵守、経営管理の強化を含む。上場を残したため、対象会社固有の株主は成長成果を受け取れる一方、親会社のサービス戦略に従属して独立した提携先を選びにくくなる可能性がある。

1,400円は前日終値比60.18%、3か月平均比59.82%で、参照期間にかかわらず約60%の厚い上乗せだった。応募が上限を138万株超えたことも価格の強さを示すが、比例配分で全量売却できないため実現利益は保有株数ごとに異なった。

売却希望株主は一部を高値で換金し、残株で統合後の価値に参加した。大口応募契約先も比例配分の対象となる一方、穐田氏は全株を保有して議決権を買付者へ委ねたため、経済持分と支配権の所在がずれる構造を理解する必要があった。

会社IR、法定開示、取引所開示などを案件単位で照合しています。一次資料は2件、確認日は2026-07-16です。

条件と進捗

開始種別開始

案件区分TOB

スケジュール終了

応募期間2015-04-22 - 2015-05-25

イベント数2

上場・手続き上場方針不掲載

100株損益不掲載

3か月プレミアム+59.82%