検証済みTOB事例

エコグリーンのTOB・MBO事例:EGインベストメント(2015-07-30公表・2015年収録)

エコグリーンのTOBは、再生可能エネルギー事業者が木質バイオマスの供給会社を100%子会社にした小規模・低流動性案件である。市場取引が長期間なく、通常の直前終値や3か月平均を使えない点が、価格比較上の最大の特徴だった。

主要条件

対象会社 エコグリーン 3188
買付者 EGインベストメント エコグリーン←EGインベストメント
TOB価格 1,080円 比較基準株価: 900円
プレミアム +20.00% last_trading_day_close_2013-10-31
公開買付期間 2015-07-31 - 2015-09-10 代理人不掲載
最終進捗 成立(一次資料で結果確認) 2015-09-11 / エコグリーンの株券等に対する公開買付報告書

TOB応募の確認事項

案件の読み方

条件メモ

買付価格は1,080円、比較基準株価は900円です。

プレミアムは+20.00%で、分類は標準的プレミアムです。

公開買付期間は2015-07-31 - 2015-09-10、進行状況は終了として整理しています。

最終進捗は成立(一次資料で結果確認)、最終イベントは2015-09-11の「エコグリーンの株券等に対する公開買付報告書」です。

確認ポイント

  • エコグリーンとEGインベストメントの資本関係、応募契約、買付予定数の下限・上限、成立後の上場維持または非公開化方針を確認する。
  • 最終判断では速報だけでなく、対象会社の意見表明、公開買付届出書、訂正届出書、結果公表を確認する。

一次資料に基づく案件別分析

結論

エコグリーンのTOBは、再生可能エネルギー事業者が木質バイオマスの供給会社を100%子会社にした小規模・低流動性案件である。市場取引が長期間なく、通常の直前終値や3か月平均を使えない点が、価格比較上の最大の特徴だった。

確認した事実

  1. f189-purpose 確認済み EGインベストメントは、木質バイオマス燃料の集荷・加工を行うエコグリーンをJREグループへ取り込み、発電事業の燃料供給網と対象会社の事業資金を一体化するため非公開化した。

  2. f189-structure 確認済み 開始前に796,600株、82.98%を保有し、残る163,400株に対し下限109,000株、上限なしで買付け、第三者割当増資と合わせて完全支配を計画した。

  3. f189-terms 確認済み 普通株式の買付価格は1株1,080円、期間は2015-07-31から2015-09-10までの30営業日だった。

  4. f189-price 確認済み 1,080円は、長期間売買がなかったため、最後の取引日である2013年10月31日の終値900円に対して20.00%のプレミアムを加えた価格で、直近3か月平均は算定できない。

  5. f189-result 確認済み 163,400株相当の応募に対して163,400株相当を買い付け、買付け後所有割合は100.00%となった。

  6. f189-outcome 確認済み 残存163,400株を全て取得して所有割合100%となり、TOKYO PRO Market上場廃止を伴う非公開化が実現した。

背景

バイオマス発電では燃料の量、品質、物流費が設備稼働率と採算を左右する。JRE側が発電所開発を担い、エコグリーンが木質資源の回収・加工を担うことで、燃料調達から発電までの供給連鎖を内部化する狙いがあった。

対象会社はTOKYO PRO Market上場企業だったが、2013年10月31日以降に売買が成立していなかった。上場による資金調達や価格発見の利点が実質的に弱い一方、開示コストは残るため、資本注入と非公開化を組み合わせる合理性があった。

なぜこの取引が選ばれたか

公開買付者は82.98%を既に保有し、残株163,400株のうち109,000株を下限とした。全163,400株が応募したため条件を満たし、上限なしで全てを取得して、追加の比例配分やスクイーズアウトを要しない100%所有となった。

第三者割当増資とTOBを一体で考える必要がある。買収者は対象会社へ成長資金を供給しつつ既存少数株主を現金化し、燃料事業を発電投資計画へ直接組み込める体制を得た。

プレミアムの読み方

1,080円は最後に取引が成立した2013年10月31日の終値900円に20.00%を加えた。ただし約21か月前の価格であり、直近3か月平均は存在しない。見かけのプレミアムだけで時点差と流動性不足を補正できない点に注意が要る。

少数株主の論点

少数株主にとっては取引のない市場で売れない株式を1,080円で全量現金化できること自体に価値があった。一方、比較可能な直近市場価格がなく、将来のバイオマス事業価値が対価へ十分反映されたかは算定書と交渉手続への依存度が高い。

結果の評価

応募・取得163,400株、所有割合100%となり、非公開化は公開買付けだけで完了した。事業面の評価には燃料取扱量、発電所向け長期契約、物流原価、増資資金の使途が計画どおり成果を生んだかを確認する必要がある。

確認できない点・限界

取引不成立期間が長いため3か月平均プレミアムは算出せず、補完値も置いていない。本稿は第三者割当の希薄化条件や買収後のバイオマス事業実績を全面的に検証せず、法定TOB資料の範囲に限定した。

このTOBの位置づけ

案件タイプ

バイオマス発電では燃料の量、品質、物流費が設備稼働率と採算を左右する。JRE側が発電所開発を担い、エコグリーンが木質資源の回収・加工を担うことで、燃料調達から発電までの供給連鎖を内部化する狙いがあった。

対象会社はTOKYO PRO Market上場企業だったが、2013年10月31日以降に売買が成立していなかった。上場による資金調達や価格発見の利点が実質的に弱い一方、開示コストは残るため、資本注入と非公開化を組み合わせる合理性があった。

読みどころ

公開買付者は82.98%を既に保有し、残株163,400株のうち109,000株を下限とした。全163,400株が応募したため条件を満たし、上限なしで全てを取得して、追加の比例配分やスクイーズアウトを要しない100%所有となった。

第三者割当増資とTOBを一体で考える必要がある。買収者は対象会社へ成長資金を供給しつつ既存少数株主を現金化し、燃料事業を発電投資計画へ直接組み込める体制を得た。

1,080円は最後に取引が成立した2013年10月31日の終値900円に20.00%を加えた。ただし約21か月前の価格であり、直近3か月平均は存在しない。見かけのプレミアムだけで時点差と流動性不足を補正できない点に注意が要る。

少数株主にとっては取引のない市場で売れない株式を1,080円で全量現金化できること自体に価値があった。一方、比較可能な直近市場価格がなく、将来のバイオマス事業価値が対価へ十分反映されたかは算定書と交渉手続への依存度が高い。

会社IR、法定開示、取引所開示などを案件単位で照合しています。一次資料は2件、確認日は2026-07-16です。

条件と進捗

開始種別開始

案件区分TOB

スケジュール終了

応募期間2015-07-31 - 2015-09-10

イベント数2

上場・手続き上場方針不掲載

100株損益不掲載

3か月プレミアム算定不可