検証済みTOB事例

日本ベリサインのTOB・MBO事例:合同会社シマンテック・インベストメンツ(シマンテック)(2012-05-25公表・2012年収録)

日本ベリサイン案件は、シマンテックが上場子会社の外部持分を回収した親子上場解消である。普通株166,805株と予約権換算16株を取得し、既保有分と合わせ91.61%まで所有を集約した。

主要条件

対象会社 日本ベリサイン 3722
買付者 合同会社シマンテック・インベストメンツ(シマンテック) 日本ベリサイン←合同会社シマンテック・インベストメンツ(シマンテック)
TOB価格 買付総額は89億8800万円 比較基準株価: 24,890円
プレミアム +76.78% market_close_before_announcement
公開買付期間 2012-05-28 - 2012-07-06 代理人不掲載
最終進捗 成立(一次資料で結果確認) 2012-07-09 / 日本ベリサインの株券等に対する公開買付報告書

TOB応募の確認事項

案件の読み方

条件メモ

買付価格は買付総額は89億8800万円、比較基準株価は24,890円です。

プレミアムは+76.78%で、分類は高プレミアムです。

公開買付期間は2012-05-28 - 2012-07-06、進行状況は終了として整理しています。

最終進捗は成立(一次資料で結果確認)、最終イベントは2012-07-09の「日本ベリサインの株券等に対する公開買付報告書」です。

確認ポイント

  • 高プレミアム案件では、競合提案、完全子会社化の必要性、シナジー説明、スクイーズアウト予定の有無を確認する。
  • 日本ベリサインと合同会社シマンテック・インベストメンツ(シマンテック)の資本関係、応募契約、買付予定数の下限・上限、成立後の上場維持または非公開化方針を確認する。
  • 最終判断では速報だけでなく、対象会社の意見表明、公開買付届出書、訂正届出書、結果公表を確認する。

一次資料に基づく案件別分析

確認した事実

  1. f335-structure 確認済み シマンテック・グループは既保有242,416株を応募せず維持し、合同会社シマンテック・インベストメンツを通じて日本ベリサインの残存普通株式と新株予約権を取得し完全子会社化するTOBを実施した。

  2. f335-price 確認済み 普通株式は1株44,000円で、公表前営業日終値24,890円に76.78%、過去3か月平均29,022円に51.61%のプレミアムだった。新株予約権は行使価額との差額等を反映した証券別価格が設定された。

  3. f335-terms 確認済み 株式換算の買付予定数204,292株で下限・上限はなく、2012年5月28日から7月6日まで30営業日、応募された株券等を全て取得する条件だった。

  4. f335-opinion 確認済み 日本ベリサインは独立算定と利益相反管理を踏まえ、認証・セキュリティ事業を世界的な親会社と一体運営することが企業価値向上に資するとして賛同し、普通株主へ応募を推奨した一方、新株予約権者の判断は各自に委ねた。

  5. f335-timing 確認済み 取引は2012-05-25に公表され、公開買付期間は2012-05-28から2012-07-06までだった。

  6. f335-result 確認済み 普通株式166,805株と新株予約権の株式換算16株、合計166,821株相当が応募され、全数取得された。

  7. f335-ownership 確認済み シマンテック側の買付け後所有割合は91.61%となり、日本ベリサインは完全子会社化と上場廃止の手続へ進んだ。

背景

認証局や企業向けセキュリティは技術標準、ブランド信頼、グローバル製品との連携が競争力になる。親会社と日本法人を分けた資本構造より、製品開発、販売、顧客対応を同じ判断系統で運営する合理性があった。

親会社側が既に242,416株を保有して応募しないため、買付者は残存持分だけを取得する構造だった。支配株主との取引では、外部株主へ統合価値をどこまで価格で配分したかが中心的な論点になる。

なぜこの取引が選ばれたか

下限を置かず全応募を買う設計は、成立失敗を避けて持分を可能な限り集約するものだった。普通株式と新株予約権で証券単位が異なるため、結果は予約権個数ではなく株式換算数で比較する必要がある。

166,821株相当の取得で91.61%に達し、後続の完全子会社化を進められる水準となった。ただしTOBだけで100%を取得したわけではなく、残存株主の退出には別の組織再編手続が必要だった。

プレミアムの読み方

44,000円は終値比76.78%、3か月平均比51.61%と大きな上乗せだった。直前終値が平均を下回っていたため短期基準の率が膨らみ、絶対価格と算定レンジも併せて見る必要がある。

少数株主の論点

一般株主は高いプレミアムで流動性を確保できた一方、セキュリティ需要拡大の将来利益を手放した。シマンテック側は資本構造を簡素化できるが、サービス品質、規制対応、顧客信頼の維持責任を引き受けた。

結果の評価

91.61%取得で親子上場解消は実行段階へ進んだ。成果は認証サービス契約数、解約率、製品統合、顧客対応速度、利益率、グローバル製品とのクロスセルで評価する必要がある。

確認できない点・限界

一次資料で非応募の既保有株、普通株価格、株式・予約権換算応募数、下限なし、最終比率を確認した。完全子会社化の完了日、統合後の事業指標、少数株主への最終交付額は今回の資料範囲外である。

資料一覧

このTOBの位置づけ

案件タイプ

認証局や企業向けセキュリティは技術標準、ブランド信頼、グローバル製品との連携が競争力になる。親会社と日本法人を分けた資本構造より、製品開発、販売、顧客対応を同じ判断系統で運営する合理性があった。

親会社側が既に242,416株を保有して応募しないため、買付者は残存持分だけを取得する構造だった。支配株主との取引では、外部株主へ統合価値をどこまで価格で配分したかが中心的な論点になる。

読みどころ

下限を置かず全応募を買う設計は、成立失敗を避けて持分を可能な限り集約するものだった。普通株式と新株予約権で証券単位が異なるため、結果は予約権個数ではなく株式換算数で比較する必要がある。

166,821株相当の取得で91.61%に達し、後続の完全子会社化を進められる水準となった。ただしTOBだけで100%を取得したわけではなく、残存株主の退出には別の組織再編手続が必要だった。

44,000円は終値比76.78%、3か月平均比51.61%と大きな上乗せだった。直前終値が平均を下回っていたため短期基準の率が膨らみ、絶対価格と算定レンジも併せて見る必要がある。

一般株主は高いプレミアムで流動性を確保できた一方、セキュリティ需要拡大の将来利益を手放した。シマンテック側は資本構造を簡素化できるが、サービス品質、規制対応、顧客信頼の維持責任を引き受けた。

会社IR、法定開示、取引所開示などを案件単位で照合しています。一次資料は2件、確認日は2026-07-16です。

条件と進捗

開始種別開始

案件区分TOB

スケジュール終了

応募期間2012-05-28 - 2012-07-06

イベント数2

上場・手続き上場方針不掲載

100株損益不掲載

3か月プレミアム+51.61%