検証済みTOB事例

野田スクリーンのTOB・MBO事例:TNC(経営陣)(2012-12-14公表・2012年収録)

野田スクリーン案件は、創業家出身の執行役員が所有するTNCによるMBOである。56,173株を取得して所有割合91.11%となり、プリント配線板関連事業を非公開で改革する資本条件を整えた。

主要条件

対象会社 野田スクリーン 6790
買付者 TNC(経営陣) 野田スクリーン←TNC(経営陣)
TOB価格 買付総額は30億2000万円 比較基準株価: 28,370円
プレミアム +61.09% market_close_before_announcement
公開買付期間 2012-12-17 - 2013-02-04 代理人不掲載
最終進捗 成立(一次資料で結果確認) 2013-02-05 / 野田スクリーンの株券等に対する公開買付報告書

TOB応募の確認事項

案件の読み方

条件メモ

買付価格は買付総額は30億2000万円、比較基準株価は28,370円です。

プレミアムは+61.09%で、分類は高プレミアムです。

公開買付期間は2012-12-17 - 2013-02-04、進行状況は終了として整理しています。

最終進捗は成立(一次資料で結果確認)、最終イベントは2013-02-05の「野田スクリーンの株券等に対する公開買付報告書」です。

確認ポイント

  • MBOは経営陣側が情報優位にあるため、特別委員会、株式価値算定書、マーケットチェック、少数株主保護の記載を確認する。
  • 高プレミアム案件では、競合提案、完全子会社化の必要性、シナジー説明、スクイーズアウト予定の有無を確認する。
  • 野田スクリーンとTNC(経営陣)の資本関係、応募契約、買付予定数の下限・上限、成立後の上場維持または非公開化方針を確認する。
  • 最終判断では速報だけでなく、対象会社の意見表明、公開買付届出書、訂正届出書、結果公表を確認する。

一次資料に基づく案件別分析

確認した事実

  1. f313-structure 確認済み TNCは、野田スクリーン創業家の一員で第2位株主かつ執行役員の野田拓哉氏が全株式を保有する買収会社である。中長期改革を非公開で進めるため、一般株主を退出させるMBOとして全株取得を目指した。

  2. f313-price 確認済み 普通株式の買付価格は1株45,700円で、公表前営業日終値28,370円に対し開示上61.1%、過去3か月平均25,972円に対し76.0%のプレミアムだった。fragmentの直前終値比は61.09%とした。

  3. f313-terms 確認済み 買付予定数は66,088株、下限38,395株、上限はなく、下限以上なら応募株式を全て取得する条件だった。成立後は残存株主を整理し非公開化する二段階手続を予定した。

  4. f313-opinion 確認済み 野田スクリーンはMBOの必要性、公正性措置、価格を検討し、利害関係者を除く取締役会でTOBに賛同して応募を推奨した。

  5. f313-timing 確認済み 取引は2012-12-14に公表され、公開買付期間は2012-12-17から2013-02-04までだった。

  6. f313-result 確認済み 56,173株が応募し、下限を上回ったためTNCは応募株式の全数を取得した。

  7. f313-ownership 確認済み 公開買付け後の株券等所有割合は91.11%となり、野田スクリーンの非公開化に向けた後続手続へ移行した。

背景

電子基板向け加工・検査は半導体サイクル、顧客の海外移転、設備投資、微細化技術の更新に左右される。研究開発や生産拠点再編の成果が出るまで時間を要するため、中長期施策を優先する動機があった。

買収会社は創業家の一員で対象会社執行役員の野田氏が100%所有しており、経営情報へのアクセス差がある。独立算定、第三者委員会、利害関係役員の審議除外を一体として価格公正性を評価すべき取引である。

なぜこの取引が選ばれたか

下限38,395株は経営陣関係者だけで取引を成立させず、外部株主から一定の応募を得る条件だった。上限なしで退出希望を全て受け、成立後の二段階手続を円滑にする数量を確保した。

応募数は下限を17,778株上回り、91.11%まで集約された。完全支配には届かなくても残存持分は1割未満で、後続の非公開化を実施しやすい水準である。

プレミアムの読み方

45,700円は直前終値28,370円比61.09%、3か月平均25,972円比76.0%で、大きなプレミアムだった。中期平均の方が低く上乗せ率も高いため、価格は応募を強く促す一方、将来改革価値の移転も大きい。

少数株主の論点

一般株主は高い現金対価で事業サイクルのリスクを回避したが、技術転換の成功時に得られる上振れを失った。経営陣側は裁量を得る反面、設備投資、顧客移転、買収資金を自ら負担する。

結果の評価

91.11%取得によりMBOの所有集約は成功したと評価できる。事業成果は新工法売上、主要顧客依存、設備稼働率、研究開発費、海外生産、借入返済を取得後に確認して判断すべきである。

確認できない点・限界

開始届出書と結果報告書から、MBO主体、価格比較、下限、応募数、最終比率を確認した。後続株主整理の最終対価、非公開化完了日、買収後の製品別・地域別業績は今回確認していない。

このTOBの位置づけ

案件タイプ

電子基板向け加工・検査は半導体サイクル、顧客の海外移転、設備投資、微細化技術の更新に左右される。研究開発や生産拠点再編の成果が出るまで時間を要するため、中長期施策を優先する動機があった。

買収会社は創業家の一員で対象会社執行役員の野田氏が100%所有しており、経営情報へのアクセス差がある。独立算定、第三者委員会、利害関係役員の審議除外を一体として価格公正性を評価すべき取引である。

読みどころ

下限38,395株は経営陣関係者だけで取引を成立させず、外部株主から一定の応募を得る条件だった。上限なしで退出希望を全て受け、成立後の二段階手続を円滑にする数量を確保した。

応募数は下限を17,778株上回り、91.11%まで集約された。完全支配には届かなくても残存持分は1割未満で、後続の非公開化を実施しやすい水準である。

45,700円は直前終値28,370円比61.09%、3か月平均25,972円比76.0%で、大きなプレミアムだった。中期平均の方が低く上乗せ率も高いため、価格は応募を強く促す一方、将来改革価値の移転も大きい。

一般株主は高い現金対価で事業サイクルのリスクを回避したが、技術転換の成功時に得られる上振れを失った。経営陣側は裁量を得る反面、設備投資、顧客移転、買収資金を自ら負担する。

会社IR、法定開示、取引所開示などを案件単位で照合しています。一次資料は2件、確認日は2026-07-16です。

条件と進捗

開始種別MBO

案件区分MBO

スケジュール終了

応募期間2012-12-17 - 2013-02-04

イベント数2

上場・手続き上場方針不掲載

100株損益不掲載

3か月プレミアム+76.00%