検証済みTOB事例

テーオーシーのTOB・MBO事例:オオタニファンドTO(経営陣)(2007-04-06公表・2007年収録)

含み資産を持つ不動産会社を経営陣側が非公開化しようとしたが、株主支持を得られなかったMBO。オオタニファンドTOはテーオーシー資産を経営陣側で保有し直す計画だったが、必要株数の五分の一にも満たない応募で止まった。

主要条件

対象会社 テーオーシー 8841
買付者 オオタニファンドTO(経営陣) テーオーシー←オオタニファンドTO(経営陣)
TOB価格 800円 比較基準株価: 760円
プレミアム +5.26% 2007-04-05終値に対する市場データ補完(基準日: 2007-04-06)
公開買付期間 2007-04-09 - 2007-05-11 代理人不掲載
最終進捗 不成立(一次資料で結果確認) 2007-05-12 / オオタニファンドTOによる当社株式に対する公開買付けの結果

TOB応募の確認事項

案件の読み方

条件メモ

買付価格は800円、比較基準株価は760円です。

プレミアムは+5.26%で、分類は低プレミアムです。

公開買付期間は2007-04-09 - 2007-05-11、進行状況は終了として整理しています。

最終進捗は不成立(一次資料で結果確認)、最終イベントは2007-05-12の「オオタニファンドTOによる当社株式に対する公開買付けの結果」です。

確認ポイント

  • MBOは経営陣側が情報優位にあるため、特別委員会、株式価値算定書、マーケットチェック、少数株主保護の記載を確認する。
  • 低プレミアム案件では、対象会社の賛同理由、応募推奨の有無、少数株主が応募しない選択肢を取り得るかを確認する。
  • 不成立・撤回案件では、応募不足、規制・許認可、対抗提案、対象会社の反対姿勢など失敗要因を確認する。
  • テーオーシーとオオタニファンドTO(経営陣)の資本関係、応募契約、買付予定数の下限・上限、成立後の上場維持または非公開化方針を確認する。
  • 最終判断では速報だけでなく、対象会社の意見表明、公開買付届出書、訂正届出書、結果公表を確認する。

一次資料に基づく案件別分析

確認した事実

  1. f710-structure 確認済み 創業家・経営陣側のオオタニファンドTOがテーオーシーを非公開化しようとしたMBOで、応募不足により買付けを行わず終了した。

  2. f710-price 条件付き確認 800円は公表前終値760円に5.26%しか上乗せせず、資産価値を重視する株主には売却誘因が弱かったと考えられる。1株800円を公表前基準値760円と比べた差は5.26%である。

  3. f710-terms 条件付き確認 53,846,000株という高い下限を置き、非公開化に必要な支持が集まらなければ一切取得しない二値条件だった。この条件での買付期間は2007-04-09から2007-05-11まで、提示額は1株800円だった。

  4. f710-opinion 条件付き確認 不動産資産の再開発を長期で進める提案だったが、提示条件に対する市場株主の支持は成立下限へ届かなかった。

  5. f710-timing 条件付き確認 含み資産を持つ不動産会社を経営陣側が非公開化しようとしたが、株主支持を得られなかったMBOについて、公表2007-04-06、買付終了2007-05-11、結果又は沿革の確認2007-05-12の順に整理した。テーオーシーは都心不動産の賃貸・再開発価値が大きく、会計簿価と市場価値の差が価格交渉を難しくしたという案件背景と三つの日付を混同していない。

  6. f710-result 条件付き確認 応募10,005,321株が成立下限53,846,000株を大幅に下回ったため、応募株式を一株も取得せず公開買付けは不成立となった。

  7. f710-ownership 条件付き確認 最終状態は「不成立(応募10,005,321株が下限53,846,000株に届かず買付なし)」。応募は下限の五分の一未満であり、資本目的は明確に失敗した。後の対抗提案と経営判断を分けて追う必要がある。応募者も不成立により売却できず、全株主が上場会社の資産・再開発リスクをそのまま保有し続けた。

背景

テーオーシーは都心不動産の賃貸・再開発価値が大きく、会計簿価と市場価値の差が価格交渉を難しくした。賃貸不動産会社では減価償却後利益より土地の時価と再開発余地が大きく、800円を通常の利益倍率だけで判断できない。

内部者が資産価値と開発計画を詳しく知るため、800円が一般株主の持分価値を適切に反映するか強く問われた。創業家が将来の開発計画を把握する状況では、不動産鑑定と資産売却の反実仮想を示さなければ一般株主は提案価値を比較しにくい。

なぜこの取引が選ばれたか

53,846,000株という高い下限を置き、非公開化に必要な支持が集まらなければ一切取得しない二値条件だった。下限53,846,000株を満たさないと一株も買わない条件は非公開化の一体性を守る一方、応募者へ売却不能リスクを負わせた。

応募は下限の五分の一未満であり、資本目的は明確に失敗した。後の対抗提案と経営判断を分けて追う必要がある。取得ゼロという結果は価格と計画への支持不足を数量で示し、経営陣が市場評価を上回る提案を作れなかったことを意味する。

プレミアムの読み方

800円は公表前終値760円に5.26%しか上乗せせず、資産価値を重視する株主には売却誘因が弱かったと考えられる。

結果の評価

賃貸収入、空室率、鑑定価値、再開発投資、配当、自社株、後続の買収提案を追うと不成立後の株主価値を検証できる。

確認できない点・限界

株主別の不応募理由、独立算定の詳細、創業家の資金計画、MBO撤回後の代替策は結果通知だけでは確定できない。失効したテーオーシー旧公式URLと同内容を保持する東京IPO保存版で、応募10,005,321株、下限53,846,000株、取得ゼロを照合した。2008年有価証券報告書の公開買付関連費用544百万円は案件背景であり、結果数量の根拠とはしていない。

資料一覧

このTOBの位置づけ

案件タイプ

テーオーシーは都心不動産の賃貸・再開発価値が大きく、会計簿価と市場価値の差が価格交渉を難しくした。賃貸不動産会社では減価償却後利益より土地の時価と再開発余地が大きく、800円を通常の利益倍率だけで判断できない。

内部者が資産価値と開発計画を詳しく知るため、800円が一般株主の持分価値を適切に反映するか強く問われた。創業家が将来の開発計画を把握する状況では、不動産鑑定と資産売却の反実仮想を示さなければ一般株主は提案価値を比較しにくい。

読みどころ

53,846,000株という高い下限を置き、非公開化に必要な支持が集まらなければ一切取得しない二値条件だった。下限53,846,000株を満たさないと一株も買わない条件は非公開化の一体性を守る一方、応募者へ売却不能リスクを負わせた。

応募は下限の五分の一未満であり、資本目的は明確に失敗した。後の対抗提案と経営判断を分けて追う必要がある。取得ゼロという結果は価格と計画への支持不足を数量で示し、経営陣が市場評価を上回る提案を作れなかったことを意味する。

800円は公表前終値760円に5.26%しか上乗せせず、資産価値を重視する株主には売却誘因が弱かったと考えられる。

応募者も不成立により売却できず、全株主が上場会社の資産・再開発リスクをそのまま保有し続けた。

会社IR、法定開示、取引所開示などを案件単位で照合しています。一次資料は2件、確認日は2026-07-16です。

条件と進捗

開始種別開始

案件区分MBO

スケジュール終了

応募期間2007-04-09 - 2007-05-11

イベント数4

上場・手続き上場方針不掲載

100株損益不掲載

3か月プレミアム+5.26%